埼玉のほぼ中心東松山市で行政書士をしている田村栄嗣です。
本日は、「運送業・Gマーク取得の要件」について解説していきます。
Gマークとは
Gマークとは利用者が安全性の高い運送事業者を選びやすくするために、輸送の安全確保に積極的に取組んでいる事業所を認定する制度です。
全国貨物自動車運送適正化事業実施機関として国土交通大臣が指定した公益社団法人全日本トラック協会が評価項目を設定し、同機関内の安全性評価委員会に置いて認定します。
この制度は、平成15年7月から開始され、26、940の事業所(全事業所の31.2%)、703,668台(全事業用トラックの49.7%)が認定を受けています(令和3年3月現在)。
“G”の文字にはGood「よい」、glory(繁栄)の2つの意味が込められているそうです。
申請資格の要件
先ず申請するためにいかの要件を満たす必要があります。
①事業開始後(運送開始後)から3年を経過していること。 営業所が開設され、事業を開始してから3年を経過していること。 ②配置する事業用自動車の数が5両以上であること。 ③a.虚偽の申請、その他不正な手段等(以下、「不正申請等」という。)により申請の却下又は評価の 取消しを受けた事業所にあっては、当該却下又は取消しにかかる申請年度後2事業年度を経過して いること。 b.不正申請等により認定の取り消しを受けた事業所にあっては、取り消し後2年を経過している こと。 ④認定証、認定マーク及び認定ステッカー等(以下、「認定証等」という。)の偽造もしくは変造又は不正な使用により是正勧告を受けた事業所にあっては、 当該是正勧告の履行状況が確認され、及び偽変造等に係る認定証等の提出を受けた日後3年を経過していること。
安全性優良事業所認定の要件
以下の①~④を満たすことが「安全優良事業所」として認定されるための要件です。
①評価項目(101点)の評価点数の合計点が80点以上であること。 ②各評価項目において下記の基準点数を満たしていること。 Ⅰ.安全性に対する法令の順守状況・・・・・・・・・32点(配点40点) Ⅱ.事故や違反の状況・・・・・・・・・・・・・・・21点(配点40点) Ⅲ.安全性に対する取組の積極性・・・・・・・・・・12点(配点21点) ③法に基づく認可申請、届出、報告事項が適正になされていること。 事業変更の認可・届出を怠っていないか、事業報告書をきちんと提出しているかということです。 ④社会保険への加入が適正になされていること。 労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金保険にきちんと加入しているということです。
評価項目の詳細
認定要件の①を説明します。
細目まで突っ込むとキリがないのでザックリ解説します。
Ⅰ.安全性に値する法令の順守状況(配点40点・基準点数32点)
地方実施機関による巡回指導の結果37項目+運輸安全マネジメントに関する取組項目の38項目です。
※巡回指導および運輸安全マネジメントについては、リンク先をご覧ください。
Ⅱ.事故や違反の状況(配点40点・基準点21点)
国土交通省から提供される対象機関の事故及び行政処分(累積点数)の実績を用います。
Ⅲ.安全性に対する取組の積極性(配点21点・基準点12点)
対象時期における安全性に対する取組の積極性を用います。
Gマークが運送事業の安全性のためにできた制度であるので、安全性に対する法令順守項目が最も配点が高いのもうなずけますね。
※令和5年度より、評価項目のⅠ.およびⅢ.の配点が変わります。
まとめ
様々なインセンティブもあるGマーク制度ですが、取得するにはかなり入念な準備が必要だとわかります。
普段から、どう準備をしたら分からないという運送事業者さんも多いかと思います。
当事務所では、運送事業者様向けのGマーク取得支援を行っております。
「Gマークは取りたいけど何をしたらいいかわからない」「取り合えず話だけでも聞いてみたい」という事業者様は、お気軽に当事務所にご相談ください。
Gマークについて関心や疑問をお持ちの方は、お気軽に当事務所にご相談ください!
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