MENU

行政書士 アスナ事務所

〒355-0055
埼玉県東松山市松風台14-25

定休日:土曜日、日曜日、祝日(事前にご予約があれば対応いたします)
営業時間:9:00~18:00

TEL:0493-31-2400
FAX:0493-77-4566

古物商許可はなぜ警察署に申請するのか?

古物商許可

埼玉のほぼ中心東松山市で行政書士をやっている田村栄嗣です。
本日は、「古物商許可を警察署に申請する理由」について詳しく解説していきます。

古物子
古物子

許認可の申請先は県庁などの役所であることが多いのですが、

古物商許可はどうして警察署なのですが?

そもそも、普通にお店で物を売り買いするのに許可はりませんよね(酒、医薬品など以外)?

古物行政書士
古物行政書士

それは、古物商許可を定めている古物営業法の目的が関係しています。

それでは見ていきましょう!

スポンサーリンク
目次

古物営業法の目的とは?

古物営業法の目的は、古物営業法第1条に書いてあります。

古物営業法第1条 この法律は、『盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もつて窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資すること』を目的とする。

つまり、『盗品がリサイクルショップ等の古物商などで売買されることを未然に防いだり、盗品を早く見つけだせるように古物の取引には様々な規制をして窃盗その他の犯罪を抑止し、盗品を出来るだけ速やかに持ち主の元へ返すこと』が目的になります。
 短くまとめると、「盗難等の犯罪の防止」と「盗難等による被害の早期回復」が目的です。

古物商の主な義務

①本人確認義務(第15条)
 古物商が、古物の取引を行うときには、相手の住所、氏名、職業、年齢を確認しなければなりません。盗品を換金しようとする者にとっては、自分の素性がわかってしまうのは嫌なものなので、これだけでも抑止の効果がありそうですよね。
 ただし、すべての品物に対して本人確認義務があるわけではなく、買取などの総額が1万円未満の場合、この義務が免除されます。
 しかし、①書籍②CD・DVD③ゲームソフト④自動二輪者・原動機付自転車⑤古物商自身が売ったものを買い戻す場合、にはこの免除の適用はありません。
 また、取引をする品が盗品など怪しいと思ったときは警察に申告する義務があります。

第十五条 古物商は、古物を買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けようとするときは、相手方の真偽を確認するため、次の各号のいずれかに掲げる措置をとらなければならない。
一 相手方の住所、氏名、職業及び年齢を確認すること。
二 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けること。
三 相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。以下同じ。)による記録であつて、これらの情報についてその者による電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成十二年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子署名をいい、当該電子署名について同法第四条第一項又は第十五条第一項の認定を受けた者により同法第二条第二項に規定する証明がされるものに限る。)が行われているものの提供を受けること。
四 前三号に掲げるもののほか、これらに準ずる措置として国家公安委員会規則で定めるもの
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、同項に規定する措置をとることを要しない。
一 対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満である取引をする場合(特に前項に規定する措置をとる必要があるものとして国家公安委員会規則で定める古物に係る取引をする場合を除く。)
二 自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受ける場合
3 古物商は、古物を買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けようとする場合において、当該古物について不正品の疑いがあると認めるときは、直ちに、警察官にその旨を申告しなければならない。

②帳簿等への記載義務(第16条)
 古物の取引をした場合、①取引の年月日 ②古物の品目及び数量 ③古物の特徴④相手方の住所、氏名、職業及び年齢⑤本人確認の措置を台帳等に記録し、記録をした日から3年間保存する義務があります。 

第十六条 古物商は、売買若しくは交換のため、又は売買若しくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、次に掲げる事項を、帳簿若しくは国家公安委員会規則で定めるこれに準ずる書類(以下「帳簿等」という。)に記載をし、又は電磁的方法により記録をしておかなければならない。ただし、前条第二項各号に掲げる場合及び当該記載又は記録の必要のないものとして国家公安委員会規則で定める古物を引き渡した場合は、この限りでない。
一 取引の年月日
二 古物の品目及び数量
三 古物の特徴
四 相手方(国家公安委員会規則で定める古物を引き渡した相手方を除く。)の住所、氏名、職業及び年齢
五 前条第一項の規定によりとつた措置の区分(同項第一号及び第四号に掲げる措置にあつては、その区分及び方法)

③立ち入り調査協力義務(第22条)
 警察が営業所を訪れ、古物の流通状況を調べることを立ち入り調査と言います。
 調べられるのは、①古物台帳、②古物商プレート、③古物の保管場所です。
 とくに①が重要で、営業の実態を調べるとともに、取扱品に盗品が混ざっていないかを調査します。
 古物商はこの立ち入り調査に協力する義務があります。

第二十二条 警察職員は、必要があると認めるときは、営業時間中において、古物商の営業所若しくは仮設店舗、古物の保管場所、古物市場又は第十条第一項の競り売り(同条第三項及び第四項に規定する場合を除く。)の場所に立ち入り、古物及び帳簿等(第十八条第一項に規定する書面で同項の記録が表示されたものを含む。第三十五条第三号において同じ。)を検査し、関係者に質問することができる。
2 前項の場合においては、警察職員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係者に、これを提示しなければならない。
3 警察本部長等は、必要があると認めるときは、古物商、古物市場主又は古物競りあつせん業者から盗品等に関し、必要な報告を求めることができる。
4 前項の規定は、第二十一条の六第一項の認定を受けた者について準用する。

まとめ

物を盗む場合、物そのものが欲しいということもあるでしょうが、換金のためにすることも多いのが実情です。
そうであれば、その物を換金するには、リサイクルショップなど古物商に売るのが、簡単で早いですよね。
古物営業法の目的が、「盗難等の犯罪の防止」と「盗難等による被害の早期回復」であるので、その流通過程として利用されうる古物商の所在や営業実態を把握するには、その許可を警察署に任せるのが合理的ですよね。
以上のように、古物営業法の目的から、古物商許可を警察が扱うという話でした。

お疲れさまでした。本日はここまでです。

古物商を始めようと考えている方は、是非ご相談ください!

古物商許可

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次